新郎が見上げた先はきっと...
本日の結婚式でこんな事がありました。
披露宴のエンディング、両親に感謝の花束を贈るシーンで、新郎がふっと空を見るように、上方を見上げました...
...話は少し戻ります。新郎の中座のシーンで、エスコートがお姉様でした。司会がインタビューをして、最後に新郎にお祝いのメッセージをお願いすると
新郎はかなり体格の良い方だったこともあり
「最初は面白くて吹き出してしまったけど、馬子にも衣装ですね。見慣れてくると、なかなか素敵に見えてきます」
なんて、会場の笑いを誘ったりしつつ、ある時にふと、言葉に詰まりました。
そして、目には涙を浮かべつつ
「今日のこの結婚式を誰よりも嬉しく思っているのは、きっと母だと思います」
言葉を続けました。
そう、新郎の母親はすでに亡くなっていました。
そして、話は戻ります。新郎新婦が感謝の花束を両親に渡すべく、ゲストの間をゆっくりと歩みます。
ふたりの視線の先には、新婦の両親、そして、新郎の父親、父親が抱く母親の写真が待っています。
父親の前に辿り着き、花束を渡す新郎
ここまでは、私にとって日常の風景で、どう上手く演出していこうかと集中しているので、どこを見るでもなく、大きく全体を見ています。
そんな時、新郎がふっと空を見るように、上方を見上げました...
「えっ、お母さん」
不思議と意識の中にピンときて、改めて新郎と父親に目をやると、ふたりとも号泣していました。
そんな様子を見ている私も、目に涙が浮かんできました。
新郎のあの視線の先にはきっと、母親が来てたんじゃないでしょうか。
列席の方たちも気が付いたのでしょう、とても感動的な花束贈呈となりました。
すごく印象に残ったので紹介してみました。